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スポット市場で
購入の場合

みなさん、こんにちは。

 

今日のブログも、連日に引き続きサハリン2について。

 

やはりサハリン2の権益の維持が、予断を許さない状況になってきています。

「日本社会や経済への影響を考えると簡単には手を引けない」と権益維持が必要との声も上がる一方、たとえ日本側が新会社の株式取得を求めても、ロシア政府が同意するかどうかは不透明なままです。

 

新会社に日本企業が出資しなくなれば、日本側の意見が採り入れられなくなる公算が大きくなるため、「(権益の維持は)極めて難しい。日本は自国の権益であると主張し、圧力をかけ続けるしかない」と、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの土田陽介副主任研究員は指摘しています。

 

代替手段として検討していた米テキサス州にあるLNG輸出拠点「フリーポート」は、火災の影響で、現在も稼働を停止中。部分的な操業再開は10月となる見込みとなっており、ロシア産LNGの代替は容易ではありません。

 

需給に応じて取引する「スポット市場」というものがありますが、もしも電気・ガス会社がサハリン2が使用できなくなった場合、そこからの購入を迫られるようになります。今日は、そのスポット市場について勉強していきましょう。

 

スポット市場とは、先物取引とは異なり、同時に現物の受渡が可能になる市場のこと。日本卸電力取引所 (JEPX)に開設されている市場の一つで、2005年に始まり別名【一日前市場】とも呼ばれてます。

売り手は発電事業者で、買い手は小売電力事業者なので、一般の電力ユーザーは参加することはできません。

 

通常であれば、灯油・原油・ガソリンなどは先物取引の部類にあたりますので、前もって売買価格を決めておくことができ、価格変動リスクを回避できるというメリットがあります。

 

例えば、原油の長期契約の場合、先行きの原油の需給予測に基づいて価格が決められています。しかしながら、スポット市場では契約の度に当事者間で価格を決定するため、その時々の需給を反映した価格となるのが特徴です。

 

問題なのがその価格。スポット価格は長期契約価格の2.5倍で推移をしており、「LNG船1隻(約7 万トン)をスポットに切り替えた場合、100億円の収支が悪化する」と言われています。

 

調達費用の増加は、すなわち電気・ガス代の上昇に直結しますので、一層の値上がりにつながれば家計を圧迫し、日本経済に影響が及びます。すでに1年前より1~3割上昇していますので、サハリン2の権益維持ができなくなると、高騰への追い打ちがかかるのは間違えありません。

 

野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「(スポットで3倍の価格で購入した場合)日本の輸入費は年間で1兆円程度増加し、GDP(国内総生産)を0.2%程度押し下げる」と分析しています。

 

この先、一体どうなってしまうのでしょう…。

 

でも今週はたくさん勉強できましたね。

来週のどこかで、また私の実家のチャーリーとブラウンのブログもアップ致します!