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サハリン2について
勉強しよう
みなさん、こんにちは。
今日は、昨日のブログに引き続き、最近よくニュースで聞く【サハリン2】について勉強してまいりしょう。
もしもロシアからサハリン2が輸入できなくなると、どうなってしまうのでしょうか。
まず、サハリン2の勉強をするには、LNGについて知る必要があります。
LNG=液化天然ガス(Liquified Natural Gas=LNG)のこと。気体である天然ガスをマイナス162℃まで冷却することで液体化したものを言います。
天然ガスは、動物や植物の死骸が長い年月をかけて分散されることで生成されたものと考えられています。
世界中に豊富に存在するため、安定供給可能エネルギーとして注目されています。
LNGの特長として、液体になると、気体の状態に比べて体積が600分の1にまで減るという特徴があるため、LNGは天然ガスの大量輸送・貯蔵に大変適していると言われています。
ロシアからのLNGの輸入量は5番目で、オーストラリアやマレーシア、カタール、アメリカに次いでいます。全体でいうと8.8%で、そのほとんどがサハリン2から。
ロシアは世界2位の天然ガスの生産国なので、代わりの調達先を見つけるのは容易ではありません。
では上記を踏まえて、本日のブログではサハリン2について勉強していきましょう。
・サハリン2とは?
→ロシア極東での液化天然ガス(LNG)開発事業のこと。2009年にLNGの生産がスタートし、約6割が日本に輸出されています。
・国内での使用方法は?
→火力発電用の燃料や都市ガスの原料として使用されています。
・なぜ日本企業が関わっているの?
→まず、日本はエネルギー資源のほとんどを輸入に頼っていることが原因にあります。特に中東への依存度が高いことが課題となっており、輸入先や地域を広げるために政府や大企業が事業を主導してきました。
サハリン2は日本企業も大変関わっており、三井物産が12.5%、三菱商事が10%を出資しています。
(ちなみに、原油開発事業のサハリン1もあり、権益の30%をもつサハリン石油ガス開発には、日本政府が50%、残りを丸紅や伊藤忠商事などが出資しています)
・なぜ日本の天然ガス開発をロシアでしているの?
→先述通り、日本のエネルギー資源は中東頼みでしたので、それを多様化する狙いがありました。また、サハリンは地理的に日本に近く、輸送コストが他の輸入先より安いというメリットがあるためです。
日本の年間輸入量は約7,432万tと言われており、主なLNGの輸入先との距離は、
・サハリン2からは1,800㎞
・オーストラリアからは7,000㎞
・インドネシアからは4,400~6,000㎞
・カタールからは11,000~12,000㎞
となっています。他国と比べると、とても近いことが分かりますね。
ロシアがウクライナに進行した後、欧米の企業がロシアでの資源開発から次々と撤退をしていきましたが、日本はずっと慎重な姿勢をみせていました。
日本政府としては、【資源開発の権益を手放しても、すぐ他国に買い取られるだけでロシアの制裁につながらない】と主張し、現在も輸入しています。
では、どうして今のタイミングで、ロシアは日本に対し牽制をしてきたのでしょうか。
なぜ今だったのか、ということは明日のブログで説明致します。